ドイツ語で「こんにちは」を伝える10通りの方法
「こんにちは」をGoogleなどの翻訳エンジンでドイツ語に翻訳すると、英語のhelloとよく似た単語が表示されるでしょう。hallo(ハロー)です。もちろん、発音に多少の違いはありますが、英語のhelloとほとんど同じように使われています。
Google翻訳は教えてくれませんが、halloは多くのドイツ語の挨拶の内の一つに過ぎず、使われる挨拶は地域によって大きく異なります。
ドイツ語の学習を始めたばかりの人は、翻訳ツールに頼ることが多いかもしれません。しかし、ドイツでは、タクシーの運転手やレストランのウェイターにも礼儀正しく挨拶することや、ヨーロッパ風のチークキスよりも握手の方が好まれることまで、翻訳ツールは教えてくれません。
ドイツ文化の細かいニュアンスを理解するには、実際によく使われるシチュエーション文脈の中でドイツ語を学ぶ必要があります。ここには、心のこもった10通りのドイツ語の挨拶を相手やシチュエーションによって使い分けるコツ、さらにネイティブのように発音するためのヒントを記述しました。
Guten tagは幅広く使えるフォーマルなドイツ語
太陽が出ているうちは、知人や知らない人がいる場面でguten tag(グーテン・ターグ)を使うのがよいでしょう。英語で「ご機嫌よう」や「こんにちは」という意味のgood dayと同義です。また、午前中は英語のgood morningと同義のguten morgen(グーテン・モルゲン)、夕暮れ時からは英語のgood eveningと同じ意味のguten abend (グーテン・アーベン)も使うことができます。
Halloはドイツ語のhello
学習しているうちに、ドイツ語には英語で同じ意味を持つ単語に似ている言葉が沢山あることに気が付くと思いますが、halloはそういった言葉の一つで、ドイツ語のhelloです。スラングではありませんが、くだけた表現だと考えられているので、カジュアルなシチュエーションで使用しましょう。
ドイツでもhiを使う
歓迎を表現するhiは、多くの言語でも同じように発音されて、使われています。英語と同様に、hiはhalloより更にくだけているので、親しい間柄の人たちに向けて使うようにしましょう。
Alles klarでカジュアルな会話を始めよう
Alles klar(アレス・クラール)を口に出してみると、英語をよく使う人は大体意味が分かるでしょう。直訳するとall’s clear (異常なし)となり、what’s up? (調子どう?)のように会話を切り出すことができるので、親しい人との会話のためにとっておくのがよいでしょう。
Grüß gottとgrüß dich?の使い分けは地域による
ドイツ語は地域によって差が大きい言語です。ある地域でよく使われているフレーズは、他の地域ではめずらしいことがあります。バイエルン地方ではgrüß gott (グリュース・ゴット)がきちんとした挨拶として広く使われていますが、南部では挨拶のバリエーションのgrüß dich?(グリュース・ディヒ、「やぁ!」)を耳にすることが多いでしょう。
ドイツ北部ではmoinやmoin moinが好まれる!
南部の表現の使い方は分かりましたが、ドイツ北部ではどうでしょうか?ハンブルグ周辺では、「こんにちは」の一種で、低地ドイツ語やフリジア語の名残であるmoin(モイン)がよく使われています。時より、繰り返してmoin moinと使う場合があり、口調の荒々しい人が言うと可愛らしく感じます。
ドイツ語の挨拶servusで効率的に
ドイツ人は何よりも実用性を大事にします。ですから、「こんにちは」と「さようなら」に同じ表現を使っていることにも納得がいくでしょう。バイエルン地方やオーストリアではこれに当たる柔軟な言葉servus(セァヴス)があります。英語の類似表現はat your service (何なりと申し付けてください)です。
フォーマルな会話を始めるWie geht es ihnen? は時と場合を考えて
ビジネスシーンで使う、よりフォーマルな挨拶にはWie geht es Ihnen(ヴィー・ゲート・エス・イーネン)という表現があります。しかし、ドイツでは他の文化と違い、相手の調子を尋ねることは一般的ではありません。なので、このフレーズも、カジュアルなバージョンのwie geht’sも、深い会話を始める際に使うようにしましょう。
ドイツ語の jo!は注意して使う
Jo(ヨ)は読んだ通り、英語のyoに当たるドイツ語です。既にお分かりかと思いますが、カジュアルな会話でも気軽に使わない方が無難な言葉です。若者が他の人の注意をひくために使いますが、ドイツでは礼儀正しい挨拶だとは思われません。
Naは説明が難しいドイツ特有の表現
Na(ナ)という表現の使い方を見ると、ドイツ人の効率性への欲求が文化にも浸透していることが一目瞭然です。挨拶として使うと、naは素早く「こんにちは。お元気ですか?」と言い表すことができますが、初めて会話する際に使う言葉ではないことには注意してください。しばらく話していない相手と会話を始めるフレーズとして使われることの方が多いでしょう。この興味深い言葉からも、「ずばり要点を言う」ことを好むドイツ人の特徴が表れています。
また、Naの使い道はまだまだあり、ドイツ語のレッスンのなかではこの2文字の言葉の神秘性を解き明かすために専念しています。